【再エネ】次世代型路面電車(LRT)をごみ発電で運行 環境配慮、公共施設に供給 宇都宮市←21年度事業 更に収益をEVなど低炭素化に 

次世代型路面電車LRT)をごみ発電で運行 環境配慮、公共施設に供給 宇都宮市
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190609-00010001-soon-l09
2019/6/9(日) 14:14配信
YAHOO!JAPAN NEWS,下野新聞SOON

 2022年3月開業予定の次世代型路面電車LRT)について宇都宮市は8日までに、「クリーンパーク茂原」でごみを燃やしてできる電力で運行する方針を固めた。
 市が関与し21年度にも事業を始める地域新電力会社が、LRTや公共施設に電力を供給する。
 LRTの「環境配慮」をアピールするとともに、将来的には新電力会社運営で得られる情報をビッグデータ化し、新たな公共サービスを模索する。

 クリーンパークはごみ焼却時の熱によってボイラーを動かし、発生した蒸気でタービンを回転させて発電している。
 出力は最大で毎秒7500キロワット。試算によると、LRTと市内約500の公共施設が使う総電力量の3割を賄える。

 現在は東京電力に電力を販売している。契約期間が終了する21年末を見据えて新電力会社を立ち上げ、21年度以降に事業を始める方針だ。

 民間事業者に協力を求めるとともに、出資比率、事業内容などの詳細を詰めていく。
 新電力会社のLRT開業直後の利益は、クリーンパークからの電力買い取り費用と活用先からの料金収入の差額によって、年間1千万円程度が見込まれるという。

 利益は、マイカーからLRTに乗り換えるトランジットセンターへの電気自動車(EV)電力供給装置、EVバスなど地域の低炭素化につながる事業に充てる考えだ。

 一方、新電力会社は将来的に、川田水再生センターのメタンガス発電による電力なども取り扱う方向。
 会社運営で得られるデータを活用し、電力使用状況によって独居高齢者の安否を確認するといった新サービスの可能性を模索する。

 市などのコンソーシアム(事業体)は5月、多分野で情報通信技術(ICT)を駆使した先進サービスを提供、
 利便性などを高める国土交通省「スマートシティモデル事業」の先行モデル事業プロジェクトに選ばれた。新電力会社の事業もプロジェクトに含まれる。

 佐藤栄一(さとうえいいち)市長は「スマートエネルギーマネジメントの実現を図り、バイオマス電力などの地産地消を進めたい」と述べた。