【青森】結婚、初の5000組割れ/18年人口動態…人口減反映か /「行政支援、工夫の余地ある」

6/9(日) 9:02配信
Web東奥

 厚生労働省が7日に発表した2018年の人口動態統計(概数)によると、青森県の婚姻数は4736組で前年から386組減り、統計が残っている1899(明治32)年以降で初めて5千組を割り込んだ。減少しているのは結婚適齢期の人の数自体が減っていることが要因の一つとみられる。しかし、関係者は「行政には結婚支援の面でまだ努力する余地が残されている」と指摘する。

 人口千人当たりの結婚件数を示す婚姻率は3.8で、前年の4.0を0.2ポイント下回った。全国順位は前年の42位から43位に下がり下位脱出はならなかった。

 初婚年齢の平均は男性30.8歳、女性29.0歳で前年から横ばい。全国の男性31.1歳、女性29.4歳より数カ月早いだけとなっている。

 県や県内市町村は、地元定住の促進や人口減を緩和させる手段の一つとして、独身者が参加するパーティーの開催など、さまざまな形で男女の縁を取り持っている。

 県が開設する「あおもり出会いサポートセンター」もその一つ。運営するNPO法人「プラットフォームあおもり」の米田大吉理事長は「行政には工夫のしようがまだたくさんある」と語る。

 例えば「小さい町村に住む人ほど、婚活をしていることが目立つため、恥ずかしいと思う風潮がある。町村が広域で取り組めないものか」と提案。結婚は出生数の増だけでなく、1人暮らしの高齢者を将来的に減らしたり、人生を豊かに過ごすことにもつながる-などとして「結婚支援が行政の中で重要な事業であるとの共通理解を確立することが必要」と強調した。

 県内の婚姻数のピークは終戦直後の1947(昭和22)年の1万4487組。

 一方、2018年の県内離婚数は2022組で70組減った。全国順位は前年と同じ26位。

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