【女優】大麻合法化を訴える高樹沙耶氏、女優時代から発揮していたヤバい「教祖力」

「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。ライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第24回 高樹沙耶

 芸能人の薬物逮捕が相次いでいます。先日、KAT-TUNの元メンバー・田口淳之介被告と元女優・小嶺麗奈被告が大麻取締法違反の罪で逮捕、起訴されました。

 有名アイドルが薬物に手を染めたことにショックを受けた人は多いと思いますが、こんなときに怪気炎を上げているのが、元女優の高樹沙耶です。

 高樹といえば1983年に女優デビュー、ドラマに多数出演するなどバブル期に人気女優として活躍していました。34歳のときに結婚しますが、2年後に離婚しています。

 傷心の彼女を癒したのは自然でした。フリーダイビングをはじめた高樹は、恋人であるコーチと練習に励み、ワールドカップに出場します。当時の日本記録を更新して、日本人初のメダリストとなるのだから、たいしたもの。

 コーチと破局後は千葉県でエコライフを営んでいましたが、2012年、大麻の合法化に向けて活動することを発表します。法律違反を推奨するような高樹に、仕事のオファーはなくなります。彼女は芸能界を引退し、石垣島に移住。男性4人と共同生活を送りながら、宿泊施設を経営していました。

 2016年には医療大麻の合法化を訴え、参議院選に立候補しますが、落選。同年に高樹らの家で大麻が見つかったことから、大麻取締法違反(所持)で現行犯逮捕。執行猶予判決が下りました。

■執行猶予中も活動続行宣言

 執行猶予中は、たいていの人がおとなしく暮らすでしょう。しかし昨年末、『バイキング・ザ・ゴールデン』(フジテレビ系)の取材を受けた高樹は「カナダが合法化になったじゃないですか。だから、知ってもらいたい」と活動続行宣言。「私は逮捕されて、道を歩いていたり普通の生活の中で犯罪者になっちゃうんですよ。カナダではタバコみたいに吸っているのに“ほら見て、あの人はすごく悪い人間よ”って」と涙ながらに訴えます。

 田口・小嶺両被告の逮捕にも、高樹は不条理を感じているようです。TOKIO国分太一が、自身がMCを務める『ビビット』(TBS系)で「俺の知っている田口はこんなやつじゃなくて……。純粋で」と発言したのを受け、高樹はツイッターで「『こんなヤツ』にしているのは大麻が悪いものだという日本の誤った教育からくる偏見でしかない。そしてそれにさらに泥を塗る報道」(原文ママ)と反論。「日本では大麻取締法とメディアの報道が人権を侵害している」と主張しています。

 日本では大麻を所持することは法律で禁止されています。法律を破ったら逮捕されるのは当たり前ですし、周囲が警戒するのも致し方ありません。しかし、高樹は「間違っているのは法律やメディアである」と訴えて譲りません。ヤバい方向に行っちゃったなぁと思っているのは、私だけではないはずです。

医療大麻使用に納得できない3つの点

 高樹は医療大麻の使用を訴えていますが、私には3つの理由で納得できないものを感じています。

(1)なぜ大麻でなければいけないのか?

 高樹は親知らずの抜歯をしたあと、顔が腫れてしまい、その際に大麻を使用したと『バイキング・ザ・ゴールデン』で発言しています。私も同様の経験がありますが、歯科医の先生が処方してくれた2種類の痛み止めで十分、事足りました。大麻でなければ対処できない疾患があるならともかく、ほかの薬で事足りているのなら、なぜわざわざ大麻を解禁する必要があるのでしょうか。

(2)他の国が合法化している、というのは理由にならない

 高樹の言うとおり、カナダは大麻を合法化していますが、その国の事情というものがあります。カナダのトルドー首相は2015年の選挙公約に、大麻の合法化を挙げています。しかし、それは犯罪組織への資金断絶、乱用を防ぐために国家で管理したほうが安全という判断であり、大麻の安全性が証明されたわけではないのです。

(3)「医療用」として使うなら、安全性を明示せよ

 日本で医薬品と認可されるためには、安全性を確認するための臨床試験が不可欠です。数回の検査を経て、副作用を含めた安全性が証明されないと、医薬品として市場に出回りません。薬の効き方というのは、人種によっても異なるそうです。外国で安全というデータがあっても、だから日本でも大丈夫というわけではないそうです。


>>2以降に続きます

6/8(土) 22:00配信 週刊女性PRIME
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