【外交の安倍】ロシア調査団 “北方領土はロシア領” 旧ソビエトの占領作戦を現地調査

ソビエト軍が日本から千島列島や北方領土を占領した作戦を調査するため、ロシアの下院議員らが北方四島を訪問して記録の収集を始めました。戦争の結果、四島がロシア領になったとするロシア側の主張を定着させるねらいのある動きで、今後の日ロ交渉を一層難しくするおそれがあります。
調査を始めたのは、北方領土を事実上管轄しているロシア極東サハリン州選出のカルロフ下院議員や地元の歴史家などの調査団で、7日、北方四島択捉島に到着しました。

今回の調査は、1945年8月に旧ソビエト軍が千島列島から北方領土にかけて上陸して占領した作戦についての記録の収集で、収集した内容を現地の歴史を記録した年鑑にまとめるとしています。

一行は7日は択捉島の島民や退役軍人の家族などから資料や情報の提供を受けたほか、島民を前に戦争の歴史を残す重要性を説明していました。

8日からは国後島歯舞群島でも調査を行う予定です。

調査団の代表を務めるカルロフ下院議員は「島々がロシアの領土であることは疑いがない。調査は若者への教育や未来のためにも必要だ」と話していました。

今回の調査は、戦争の結果、北方四島がロシアの領土になったとするロシア側の主張を定着させるねらいのある動きで、今後の日ロ交渉を一層難しくするおそれがあります。

NHKニュース
2019年6月8日 6時27分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190608/amp/k10011945471000.html