【日産・ルノーの関係強化】経営統合以外も容認示唆 仏経済相

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日産・ルノーの関係強化 経営統合以外も容認示唆 仏経済相
2019年6月11日 5時16分ゴーン前会長 影響

日産自動車ルノーの提携関係への支援を、世耕経済産業大臣との間で確認したフランスのルメール経済相は10日、両社の関係強化に向けて「経営統合でなくてはならないわけではない」と述べて、ほかの選択肢を容認する考えを示唆しました。

フランスのルメール経済相は10日、東京で世耕経済産業大臣と会談し、フランス政府が筆頭株主であるルノーと日産との提携関係を、両政府で強力に支援すると確認しました。

これに関連して、フランスメディアの取材に応じたルメール経済相は、両社の関係強化の在り方について、「必ずしも経営統合という原則でなければならないわけではない」と述べて、ルノーがことし4月に日産に求めた経営統合だけではなく、ほかの選択肢も容認する考えを示唆しました。

また、日産は今月下旬の株主総会で、新たな経営体制に移行する議案を諮ることにしていますが、ルノーは、大株主としての影響力が弱まるおそれがあるとして、この採決を棄権することもありうるとしています。

これについて、ルメール経済相は「解決策を見いだすのは両社の経営陣だ。問題や誤解はできるだけ早く解消されなければならない」と述べ、両社が対立を深める事態は避けるべきだとの考えを示しました。

一方、先週、白紙となったルノーとFCA=フィアット・クライスラーとの経営統合の構想をめぐって、ロイター通信は、両社が協議再開を探っていると報じていますが、ルメール経済相は「非常によいチャンスだと今も考えているが、フランス政府の立場は変わっていない」と述べて、日産側の同意など、フランス政府が要求する条件が満たされる必要があると強調しました。