【ベトナム政府】中国産品への対策強化-米国への迂回輸出防ぐ[6/10]

→中国の対米輸出が低迷-ベトナムの対米輸出は今年急増

→米関税逃れを目的にベトナム製と偽り米国に輸出される中国製品も

ベトナム政府は9日、米国の追加関税を逃れるためラベルの貼り替えでベトナム製と偽って米国に輸出される中国産品への罰則を強化すると発表した。

  政府のウェブサイトに掲載された声明によると、税関当局は数十件に及ぶ原産地証明の不正と農産物や繊維、鉄鋼、アルミニウムなど産品の違法な出荷を発見した。

米中の貿易対立で中国の対米輸出が低迷するのとは対照的に、ベトナムの対米輸出は今年に入り急増。企業によるサプライチェーン見直しで対ベトナム投資が拡大している証拠もあるが、中国製品が米国の関税強化を避けるためベトナムを経由しているのではないかとの懸念もくすぶる。

ベトナム当局は原産地証明の処理前に中国製品の梱包(こんぽう)表示をベトナム製に変更するケースなどがあったと説明。米税関当局がベトナム企業経由で米国に出荷された中国製合板を見つけた例を挙げた。

  米財務省は先月公表した為替報告書で、「監視対象国」にベトナムを追加。同国に対する米当局の目は既に厳しくなっている。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-10/PSV6WE6K50XS01
ブルームバーグ 2019年6月10日 13:33 JST