【新潟】国内初AI搭載の除雪機発売へ 燕のフジイコーポレーション

国内初 AI搭載の除雪機発売へ
燕のフジイコーポレーション

 機械メーカーのフジイコーポレーション(新潟県燕市)は、人工知能(AI)を搭載した除雪機を秋ごろをめどに発売する。近年は平野部でも急な大雪に見舞われることが多く、高齢者や女性ら不慣れな人々の使用機会が増えているという。新機種では、細かい調整を自動制御するなど操作のしやすさを大きく向上させた。AIを搭載したシリーズの売上高を5%伸ばす計画だ。

 今回発売するのは、家庭向け小型機種の「SH」シリーズ。同社は高齢者や機械操作に自信がなくても使いやすい商品の開発を進める中で、AIに着目した。

 雪をかき込んで集める「オーガ」部分でAIを使用。オーガを上下動させる際の調整をアシストする。未舗装で凸凹がある場所では、平らなアスファルトの路面に比べてオーガを高めに据えることが多く、こうした微調整を自動化。操作を重ねるうちに使用者の傾向を把握し、それぞれに応じた調整ができるようになる。

 同社によると、AI搭載の除雪機は国内初。今回の機種投入でSHシリーズの売り上げを5%増やす考え。AI活用を安全性や使いやすさを高める「中核的な技術」と位置付け、さまざまな応用方法の研究も進める方針だ。今後は草刈り機や高所作業機といった除雪機以外へのAI搭載も検討していく。

 同社は「高齢者や女性など誰にも負担が少なく、使いやすい除雪機を目指す。さらに便利な機能を加え、『AIのフジイ』を標榜(ひょうぼう)できるようにしたい」としている。

AIを搭載し、操作性を向上させた新型除雪機=燕市のフジイコーポレーション
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2019/06/07 15:20  新潟日報